ヨガをされたことがある方の多くは、先生が醸し出す優しく、穏やかな空気感や言葉に癒されている方も多いのではないでしょうか。
柔らかさがありながらも、凛とする強さも感じ、ヨガが終わった後は他の運動とは違うような感覚を感じたことはありませんか?
ヨガ講師になる前、私もその一人で、そこから引き込まれるようにヨガのことをもっと知りたくなりました。
その当時感じていた、仕事・恋愛・人間関係・人生において出てくる様々な感情のしがらみ。
ヨガが終わった後は、悩みは解決していないのに、そこから解放されて身軽になっていく感じがありました。
「新たな何者かになる」というより「元に戻った」という体験したことがない不思議な感覚。
ヨガは身体を動かすだけのものではなく、心の働きを定め、幸せになるための哲学が起源となっているのだと知り、
逆を言えば、身体を動かすのは、心の働きを定め、幸せになるため。なんだと知りました。
ヨガは約5000年前にインドで生まれたと言われています。
こんなにも長い年月受け継がれていることに驚きと共に、今も世界中で多くの人がヨガを取り入れているということは
よほど本質的なものなのかもしれないですね
ヨガの言葉の語源はサンスクリット語の「ユジュ」で、「くびき(馬と馬車をつなぐ道具)」という意味。
「繋ぐ・結ぶ・つながり」などと解釈されています
何とつながるのか?
「ありとあらゆるもの」
周りの人や自然や宇宙、目に見えるもの見えないもの、そして自分と繋がる。
そして、 つながるための方法として、さまざまに働き、揺れ動く心を落ち着かせる必要があり、その心の働きを収めていくため
アーサナ(ポーズ) や瞑想、呼吸法などがあり、苦悩から解放され自由になる方法です。
それにはヨガのポーズをする数時間だけで終わるのではなく、日常生活の中にもヨガを実践することが必要になります。
その道を進むための多くの教えがまとまられた経典が「ヨーガ・スートラ」
私たちが幸せになるために、外の世界から自分を満たしてくれるものを探し求めるのではなく、自分自身の中にある苦しみの原因を知り、そこから抜ける方法を教えてくれるのが「ヨーガスートラ」
その中でもヨガを8つの段階に実践する方法をまとめた「アシュタンガ・ヨガ(八支則のヨガ)」があり、
ヨガの行法と日常生活で気をつけたいことなどがまとめられています。
1、ヤマ(他者との付き合い方)
2、ニヤマ(自分との付き合い方)
3、アーサナ(姿勢)
4、プラーナヤーマ(呼吸法)
5、プラッティヤハーラ(外界から受ける感覚を断つ)
6、ダーラナ(意識を一点に集中)
7、ディヤーナ(ダーラナで一点だった対象を広げる)
8、サマディ(心が停止した状態)
八支則はヨガマットの上の1時間だけ気にすればよいわけではなく、毎日実践していくことが必要になります。
特にヤマ・ニヤマは日常生活の人との関わりで実践するもので、八支則の土台となる重要な部分です。
次回は、1、ヤマの「日常生活において行わない方がよいこと」を詳しく見ていきたいと思います。
次回に続く・・・